2021年12月26日(日)東京・ゴールドジムサウス東京ANNEXにて、昼夜興行『Stand up vol.6』&『Stand up vol.7』が開催された。
『Stand up』はISKA世界バンタム級王座をはじめ5冠を手にした寺戸伸近がGMを務め、新空手運営のもとアマチュア選手や若手プロ選手の育成の場として、これまでに2度開催され、有井渚海、寺山遼冴、松谷綺といった若手注目株が出場している。
昼興行『Stand up vol.6』では若手育成マッチが組まれ、夜興行『Stand up vol.7』では10月から開幕したStand up新人王決定トーナメント“King of Rookie 2021”の決勝戦(=新人王決定戦)を5階級で実施した。
なお、2022年度も「King of Rookie」を開催することが決定。募集予定階級は51.5kg、53kg、55kg、57.5kg、60kg、63kg、65kg、70kgの8階級。来年7月より開幕予定、参加資格内容などは後日発表となる。
<全試合結果>
▽Stand up vol.7
▼第5試合 King of Rookie 決勝戦 -53kg級 3分3R延長1R
〇彪司(TEAM TEPPEN)JAPAN CUP2019-55kg級 優勝
判定3‐0 ※三者とも28-26
×松本天志(HAWK GYM)JAPAN CUP2021-55kg級 準優勝
※彪司が-53kg級新人王に
一回戦で湯本和真(トイカツ道場)に勝利した彪司と、星憂雅(IDEAL GYM)に勝利した松本が決勝戦で激突。
1R、松本がプレスをかけ、彪司はロープを背負わされるも前蹴り、右ミドルを出し、松本のパンチを見切る。
2Rも前に出る松本は左ストレートからの右府x地区でダウンを奪う。立ち上がる彪司は接近戦を仕掛けて打ち合いへ。吹っ切れたかのように前に出る彪司は右ミドルからパンチ連打でダウンを奪い返す。
お互いにイーブンの状況の中、3Rへ。プレスをかける彪司に、松本は下がり、お互いに慎重な攻め。終了間際の打ち合いで松本がパンチ連打を見舞い、ダウンを奪ったところで終了。
逆転勝利でベルトを巻いた彪司は「TEPPENGYMの皆さん、ありがとうございました。優勝したら大きな大会に出る優先権があるというので、4月の天心さんと同じ舞台に立ちたいので、そのためにいつオファーが来てもいいように練習します」とあいさつ。なお、大会MVPには彪司が選ばれ、寺戸GMよりMVP賞が受賞された。
▼第4試合 King of Rookie 決勝戦 -55kg級 3分3R延長1R
〇福井萌矢(建武館)JAPAN CUP2019-55kg級 準優勝
延長判定2‐1 ※9‐10、10-9、10-9
×猪股晃平(チームドラゴン)
※本戦は30‐29、29-30、30-30
※福井が-55kg級新人王に
一回戦で猪股に勝利した伊東龍也(HAYATO GYM)が決勝進出を決めたが左拳負傷のため、棄権。敗者復活にて猪股が決勝出場となり、一回戦で松山和弘(Reborn 経堂)に勝利した福井と対戦した。
1R、お互いにパンチを激しく交錯させる中、猪股のパンチで福井は2度も尻もちを付くがダウンと見なされず。福井は右ミドル、猪股も左ミドルを返してお互いに譲らない。
2R、福井は右ミドルから連打、猪股はしっかり見切って左ストレートを返していく。猪股は後ろ廻し、福井はバックブローと大技狙い。福井は左ボディ、右ストレートを強打で前進も、猪股は左ストレートで反撃する。
3R、プレスをかける福井が右ミドル。猪股は下がりながら左ミドル、左ストレート。プレスの強い福井が主導権を握り、パンチ連打で猪股にロープを背負わせる。猪股が右ミドルで下がらせ連打へ。猪股も打ち返したところで終了。本戦はドローとなり、延長戦へ。
延長R、打ち合いを仕掛けた福井が手数で下がらせるが、猪股は負けじと左ハイ、左ストレートを返す。お互いに打ち合い中で猪股の右フックがヒット。福井は手数で押し返したところで終了。
僅差の判定で勝利した福井は「自分はこの結果に満足していません。通過点だと思っているので、来年はRISEに乗り込んでランカーたちと戦っていけるように頑張るのでよろしくお願いします」とアピールした。
▼第3試合 King of Rookie 決勝戦 -57.5kg級 3分3R延長1R
×松永隆(新宿レフティー)
判定0‐3 ※29‐30、29-30、28-30
〇松井大樹(MEIBUKAI)ISKAアマチュア全日本大会-60kg級優勝
※松井が-57.5kg級新人王に
一回戦で藤井海人(EXARES GYM)に勝利した松永と、周葉(TARGET SHIBUYA)に2RTKO勝ちした松井が対戦。
1R、お互いにローで探り合い。積極的にパンチも交錯させ、2Rなると、松井の飛び込みながらのテンカオ、右ローが突き刺さる。さらに右ストレートも入り、被弾しながらも松永は左ストレート。松井のパワフルな攻撃の前に、松永は何度もバランスを崩してしまう。
3R、打ち合いの中でも松井は右ストレートをヒットさせ松永を後退させる。終盤に意地を見せる松永は左ストレート。松井は声を出しながら力強い右ストレート、右ミドルで最後まで前進する。
判定勝ちした松井は「今日はもっと圧倒的にKOで勝ってインパクトある試合をしたかったのですが、できなかったので悔しいです。来年はRISEフェザー級で強い選手とやっていきチャンピオンになります。よろしくお願いします」とRISE王座を目標にしていくとした。
▼第2試合 King of Rookie 決勝戦 -60kg級 3分3R延長1R
×仙一(チームドラゴン)
29‐30、28-30、27-30
〇藤井重綺(トイカツ道場)アマチュアボクシング・インターハイ出場
※藤井が-60kg級新人王に
一回戦でKATSUHIKO(KAGAYAKI)に2RTKO勝ちした仙一と、和真(キックボクシングジム 3K)から不戦勝の藤井が対戦した。
1R、藤井が右ロー、右ストレート、右ミドルと手数で仙一を下がらせる。仙一はローを返すが距離感が合わず。避ける藤井は終了間際にパンチ連打で詰める場面を作った。
2R、このラウンドも藤井がアグレッシブな攻めを見せる。接近戦を仕掛ける仙一に、藤井はボディブロー、テンカオ。終盤に右ストレートから連打を見せ優勢を印象付けた。
3Rはお互いに組み付く場面が増え、レフェリーから注意を受ける。藤井がワンツーを当て、仙一が密着して攻撃を寸断していく。掴みで警告を受けた仙一は前に出たところ、藤井は下がりながら右ストレートを当てていき終了。
藤井がフルマークの判定勝利。マイクを握ると「まじで倒そうと思ってめちゃくちゃ練習してきたのですが、パンチだけで通用しないと痛感しました。このベルトの価値を上げられるようにこれから精進していきます」とアピールした。
▼第1試合 King of Rookie 決勝戦 -63kg級 3分3R延長1R
×有馬伶弍(team Vertigo)第38回正道会館全日本空手道選手権大会 準優勝
判定0‐3 ※三者とも29‐30
〇田中佑樹(HAWK GYM)JAPAN CUP 2021 -65kg級 準優勝
※田中は-63kg級新人王に
一回戦で細野登弘(新潟誠道館)に勝利した有馬と、塩川琉斗(TOP STAR GYM)に勝利している田中が激突。
1R、田中がプレッシャーをかけ右ミドル、有馬が下がりながら左ミドル、左ストレートを出し、お互いに慎重な出だし。
2Rは有馬が前に出て左ミドル、左ストレート、飛びヒザと押し気味の展開も、田中は引かずにパンチ連打を返す。
3R、前に出る田中は有馬をロープ際に詰めてパンチ連打。しっかりディフェンスする有馬だが、田中は何度も有馬をコーナーに詰めて追い込む場面を作る。残り時間僅かのところで、田中は右ストレートから連打につないで有馬を下がらせ主導権を握る。
判定勝ちでベルトを巻いた田中は「今回このようなチャンスをいただきありがとうございます。本当は圧倒的な勝ち方をしてもっと言いたいことはいっぱいあったのですが、まずはRISEに乗り込んでライト級の全選手を倒してチャンピオンになろうと思います。今からまだまだ強くなるので期待して下さい」とアピールした。